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第10回:EVMとは

第十回目のテーマは「EVM」です。用語にアルファベットが多く馴染みにくい印象があります。しかし、使いこなせば大変に役立つものです。Earned Value ManagementのEarnedが日本人には発音し難いせいか、「EVM(イーブイエム)」と発音されている方も多いようです。(以下本書でもEVMと省略します。)

プロジェクトマネジメントにおいて,EVMが導入されるようになった経緯を説明します。1967年に米国防総省の調達規則の一部として制定されたものが元となっています。つまり、軍事関連の規則として作られました。その後、国家的プロジェクトのパフォーマンス改善を目的に何度か見直され、発展してきました。

最終的には国家的なプロジェクトのパフォーマンス測定のメジャメントになりました。そのメジャメントとは、プロジェクトの進捗管理の指標は時間という単位ではなくコストを単位としました。

単位をコストで進捗管理すると…

単位を決めたことで進捗の報告が大きく変わります。プロジェクト・マネジャーやチームリーダーの経験がある方は、メンバーから「来週までに終えるつもりです」、「少し遅れ気味になってきました」、「予定していた作業量が想定より多そうです」など、この手の報告を受けたことがありませんか。このような主観的な報告では、進捗管理ができません。また、このようなことを続けていると、最終的には現場から進捗報告が上がって来なくなってしまいます。この問題の根底にあるのは進捗管理を測る客観的な単位が存在しないからです。

では、単位をコストにすることで、どのようなメリットがあるでしょうか。WBS(Work Breakdown Structure)を例に説明します。まず、計画時にWBSを作成します。予定開始日と予定完了日は記入されます。次にタスクを実行し実施開始日と完了日を記録します。この時点で、「このタスクは予定通り終了した。」と判断します。しかし、実際のタスクに掛ったコストは管理しているでしょうか。

例えば、人月単価100万円(5万円/人日)の人が5日間のタスクを実施しました。毎日フル稼働で5人日働けば25万円です。でも、5日間という期間の内、別のタスクと掛け持ちで、該当のタスクは3人日、(他のタスクを2人日で終了していれば)、期間は5日間ですが、そのタスクは15万円と計算すべきです。

プロジェクトのコストは実際に働いた人の人月当たりの単価から計算しなければなりません。そこまで、WBSで管理することはかなり困難です。しかし、プロジェクトで最終的に求められるのは、コストです。


基本となる4つの指標

難しいことはシンプルに覚えましょう。

お勧めは基本となる4つの指標を理解することです。@EV(Earned Value),APV(Planned Value),BAC(Actual Cost),CBAC(Budget At Completion)の4つです。

まずはAPV(計画上の出来高)です。最初に計画を立てた時の現在の出来高です。簡単にいえば計画上の出来高です。これを基準に遅延(コストオーバー)などを判断します。ベースラインと呼ぶこともあります。

BAC(実際に掛った実績値)は現時点までに開発したコストそのものです。当然ですが、スケジュール通り開発が進んでいれば、PVと同じ値になります。

@EV(実際に完成している実績値)は現時点での成果の実績値です。まさにEVMのEVなので記憶しやすいと思います。

CBAC(完成時総予算)はプロジェクトが完了するまでに必要となる総予算です。

EVMでは,これらの指標をグラフ化することで,計画と比べた作業の遅れやコストの超過などを視覚的に把握しやすくします。EV,PV,ACの各指標は,コストを縦軸,経過期間を横軸とするグラフで,3本の曲線として表すことができます。

参考)SI Object Browser PM のEVMグラフ

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