ここでは、実際にObjectBrowserをインストールする際の手順を説明します。
なお、画面説明はWindows 10を元に行いますがその他のOSも同様の方法でインストールしてください。

2 - 1 Object Browserのインストール

■CD-ROMからインストールする場合
インストールディスク内の「setup.exe」ファイルを右クリックし、「管理者として実行」をクリックして下さい。
インストーラが起動します。(Administrator権限でインストールを行ってください。)
■弊社ダウンロードサイトよりダウンロードしたプログラムでインストールする場合
プログラムは自己解凍書庫ファイルとなっておりますので、エクスプローラでダウンロードした
プログラムを右クリックし[開く]を選択して下さい。プログラムを解凍後にインストーラが起動します。


Object Browserのセットアップ画面が表示されますので、[次へ]ボタンをクリックします。
ユーザー登録の画面が表示されます。利用者の名前と会社名を入力し、[次へ]ボタンをクリックします。



インストールディレクトリを聞いてきますので、省略値のままでよければ[次へ]ボタンを、
変更する場合は[変更]ボタンをクリックし、インストールディレクトリを指定します。



プログラムフォルダ名を聞いてきますので、省略値のままでよければ[次へ]ボタンをクリックします。
変更する場合は[プログラムフォルダ]の内容を変更し、その後で[次へ]ボタンをクリックします。

[インストール]ボタンをクリックするとインストールが開始されます。



OSがVista以降の場合は、インストールが開始された時点で下のような画面が表示されますので、
「許可」を選択してください。



下の画面が表示されましたらセットアップは終了です。
[完了ボタン]ボタンを押して下さい。


■インストール後の注意
インストール後は、必ずAdministrator権限をもつユーザで初回のSI Object Browserの起動を
行ってください。(2回目以降の起動はAdministrator権限をもたないユーザでかまいません。)

Windows10で「管理者として実行」する方法
スタートメニューの「すべてのアプリ」で「SI Object Browser for Postgres 20」のアイコンを右クリックすると、以下のようなメニューが表示されますので、「その他」→「管理者として実行」より実行します。
(2回目以降の起動は通常の方法で起動していただいてかまいません。)

2 - 2 PostgreSQL拡張モジュールのインストール

ここまでの作業で、Object Browserよりデータベースに接続し、データベースオブジェクトの編集を
行う事ができるようになりました。
ただし、Object Browser の機能の一つである「SQLキャッチ」「テーブルアクセス表」「デバッグ実行」「待機イベント情報」を使うには、pg_stat_statements、plugin_debugger、edb_wait_statesモジュールが必要になります。

pg_stat_statementsは追加で提供されているモジュールの一つで、サーバで実行されたすべてのSQL文の実行回数や実行時間などの統計情報を記録します。

plugin_debuggerはデバッグ実行に必要な関数群のモジュールで、ステップ実行、ブレークポイントなどの設定が可能となります。

edb_wait_statesはEDB Postgres Ver.11より追加で提供されているモジュールの一つで、データベースで発生した待機イベントや待機イベント内で実行されたクエリなどを記録します。


■PostgreSQL拡張モジュールの設定手順
1.設定ファイル postgresql.conf を編集します。
 shared_preload_libraries = 'pg_stat_statements, plugin_debugger,edb_wait_states'
 custom_variable_classes = 'pg_stat_statements'#(9.2以上の場合、この行は不要です)
 pg_stat_statements.max = 1000 # 収集する SQL の最大数
 pg_stat_statements.track = top # topはクライアントから直接実行された SQL のみ
 pg_stat_statements.save = on # onはデータベースサーバの停止時に保存

2.データベースサーバを再起動します。

3.pg_stat_statements、edb_wait_states モジュールの関数とビューを作成します。
 使用しているデータベースのpublicスキーマにて以下のSQLを発行します。
 create extension pg_stat_statements;
 create extension plpgsql;
 create extension edb_wait_states;

 
  pg_stat_statementsの注意点

 pg_stat_statementsを使用するとパフォーマンスが低下するため、
 本番環境やパフォーマンステストを行う際は無効にすることを推奨します。
 設定ファイルにて以下のパラメータをセットする事で無効にすることができます。
 pg_stat_statements.track = none
 設定ファイル変更後、SQL実行画面等で以下のSQLを実行します。
 SELECT pg_reload_conf();

 
  edb_wait_statesの注意点

 edb_wait_statesはEDB Postgres Ver.11以降でのみ利用可能な拡張モジュールです。
 PostgreSQLおよびEDB Postgres Ver.10以前ではご利用いただけません。


2 - 3 バックアップ/リストアを使用するための準備

「バックアップ」「リストア」を使うには、クライアント側にてpg_dump.exe/pg_restore.exe、およびpgpass.confを使用するため、PostgreSQLをクライアント側にインストールする必要があります。
PostgreSQL を初回インストールした場合、「pgpass.conf」ファイルは作成されません。下記の設定内容を参考に、テキストファイルで準備して下さい。

ファイルの格納先 %APPDATA%\Roaming\postgresql
ファイル名 pgpass.conf
記載内容 [hostname]:[port]:[database]:[username]:[password]

例 : localhost:5432:*:postgres:postgres
hostname TCP接続先のホスト名
port 接続先ポート番号
database TCP接続先のデータベース
username ログインユーザーID
password ログインユーザーIDのパスワード


2 - 4 バックアップ/リストアで使用するツールについて

「バックアップ」「リストア」を利用するにあたり、DBサーバーと同一製品、同一バージョンのpg_dump.exe/pg_restore.exeをクライアント側に用意する必要があります。

DBサーバーが64bitOSである場合には、64bit向けのpg_dump.exe/pg_restore.exeを利用するため、64bitOSのクライアントから「バックアップ」「リストア」をご利用ください。

2 - 5 各フォルダについて

インストール終了後、インストールディレクトリ以外にも
以下のアプリケーションフォルダに6つのフォルダが自動作成されております。

OSがWindows Vista以降の場合…C:\ProgramData\OBP20

それぞれ5つのフォルダの役割、使用方法について説明いたします。
■datagen
テストデータ生成機能に関するフォルダとなっております。
ここにインストール時に作成されてある4つのテキストファイルが、テストデータ生成機能を使用する際に
「設定値」で「テンプレート」を選択するためのデータファイル(txt)となっております。
また、設定された各項目を記憶するための〜.prmファイルが格納されるフォルダです。
■stat
パフォーマンス情報機能に関するフォルダとなっております。
パフォーマンス情報画面にて、パフォーマンスの状態を保存した際にパフォーマンス情報を
格納するフォルダです。履歴もこのフォルダに作成(存在する)されたファイルを読み取っております。
■sample
各ストアドプログラム作成画面(ファンクション、タイプ)にて
「サンプル」ボタンを押したときに表示されるサンプルコードが格納されています。
■temp
「オプション」→「詳細設定」画面の「作業ファイル作成先」のデフォルトでの設定先となっております。
各種の作業設定ファイル(ご利用いただくたびに各オブジェクトなどの情報を格納しているファイル)が
自動生成され、格納されているフォルダです。(オプションで設定先を変更することも可能です)
■usercmd
ユーザー定義コマンドを登録していくと定義コマンド情報を持ったファイルが格納されるフォルダです。
■xlsdef
レポート定義用のExcelファイルが格納されているフォルダです。
各種定義書、一覧表、マトリクス表のフォーマットになります。